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去る1月10日に「ゆふDX」としての運転を終了したキハ183系1000
番代。心に区切りをつけようと乗車した最終日の84Dで、かえって
印象が散漫になってしまったので、過去の写真をスキャンして、こ
の7年を振り返ってみました。
古代漆色を纏ったキハ183-1000系が小倉工場を出場して大分に
到着したのが2004年1月8日。その2日後の1月10日に久大線の大分
〜由布院で、初めての試運転が行われました。
↑奇しくもラストランと同じ1月10日に行われた試運転
試*8**D(下り):キハ183-1001ほか 小野屋 2004/1/10(16:13)
「ゆふDX」の編成は、
# ←別府(大分) 博多→
# [キハ183-1001+キハ182-1001+キハ182-1002+キハ183-1002]
でしたが、試運転時は逆向きになっており、キハ183-1001が博多方
でした。加えて車体にはまだロゴがなく、スッキリした外観が印象
的でした。
2004年3月13日のダイヤ改正で運転を開始した「ゆふDX」ですが、
御存じのように、キハ185系「ゆふ」とペアを組んでの隔日運転と
なっており、キハ183-1000系は奇数日に82D〜83D〜86D、偶数日に
81D〜84D〜85Dと運用されました(31日は運休)。
したがって、乗車や撮影の際はカレンダーや時刻表とにらめっこ
という状態が7年間続きました。
↑左 81D:キハ183-1001ほか、右 8872D:キハ58 569ほか 庄内 2004/4/2(10:19)
2004年から2009年にかけての由布院界隈は「ゆふいんの森I世」
「ゆふいんの森III世」「ゆふDX」「ゆふ」「TORO-Q」と観光列車
のオンパレードで本当に楽しく、季節を変えて何度も足を運んだ
ものです。
↑84D:キハ183-1002ほか 由布院→野矢 2004/5/28(14:20)
「ゆふDX」の魅力の一つは多彩な座席でした。最前部・最後部のパノ
ラマシートに加え、自由席には旧コンパートメントのコモンスペース
(2号車)やカウンター席(3号車)が設けられ、気分に応じて居場所を選ぶ
ことができました。特にコモンスペースは個室感覚で利用できるので、
お気に入りの場所でした。
もう一つの魅力は多様なエンジンでした。SA6D140HE-2が1,2,4号車、
DMF13HZAが3号車に、そして電源機関のDMF13HS-Gが2号車に搭載されて
いたため、座る位置によって様々な音色を楽しむことができました。
↑83D:キハ183-1001ほか 由布院→南由布 2004/7/29(14:45)
久大線の「ゆふDX」こそがキハ183-1000系の安住の地になるかと
思っていただけに、久大線からの撤退は残念です。新しい活躍場所
は豊肥線の熊本〜宮地なので、大分からは遠くありませんが、「あそ
ぼーい!」の運転日が限られることや全席指定となることで、乗車や
撮影のハードルは幾分高まりそうです。
キハ183-1000系が新天地でも人々に愛されることを願ってやみません。
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